出生前診断を受けるつもりなら今すぐ検査可能な病院を受診すべき6つの理由。

2018年10月17日

Canteenです。

出産にあたって出生前診断を受けるかどうか検討されている方も多いのではないでしょうか。

人口動態統計によると2016年の女性の平均出産年齢は30.7歳です。結構高いですね。そして残念ながら出産年齢が高くなるほど先天性疾患のリスクも高まります。

例えば最も発症確率の高い先天性疾患であるダウン症は、20歳で1/1441の発症確率ですが、30歳で1/959、35歳で1/338といった感じで30歳を超えてくるあたりからぐんと発症確率が高くなります。

もし、少しでも出生前診断を受けたい気持ちがあるのであれば、今すぐにでも出生前診断と出産をする病院を決めて妊婦検診やカウンセリングを受けることをおすすめします。なぜかというと、出生前診断を受けられる期間や中絶ができる期間には制約があるからです。ゆっくりしていると出生前診断を受けられなくなる可能性があります

Canteenは、出生前診断を別に推奨しているわけではないです。実際、受けるかどうか悩んだ結果、我が家では受けないことに決めました。ただ、悩んでいた当時にもし受けたいという結論になっていた場合、今振り返れば受けられるうかどうか微妙な時期に差し掛かってしまっていました。

出生前診断を受けるかどうかは非常に悩ましい問題ですが、早く受けるかどうかを決断しなければ、本当は受けたかったのに受けられなかったなんてことになりかねません。

それでは、なぜ出生前診断を受けるなら取り扱いのある病院を早く受診する必要があるのか、その理由をご説明していきます。

カルテを持った白衣姿の女性
カルテを持った白衣姿の女性

理由その1:出生前診断の予約が取りづらい場合がある

お住いの地域や病院の状況によりけりですが、出生前診断を予約しようとしても1ヶ月先まで予約がいっぱいなんてこともあります。さらに、新型出生前診断(NIPT)は実施可能な施設数が少ないため、余計に混雑しているようです。

そもそも予約取れないと始まらないので、受けるつもりがあるならすぐに予約しましょう。Webから予約できる施設も中にはあります。

余談ですが、新型出生前診断(NIPT)は35歳以上でなければ基本的には受けられません。ただ、最近NIPTの実施可能施設を増やそうという動きもありますし、現状でもごく一部の医療機関では35歳未満の受付があるらしいです。

理由その2:出生前診断を受けられる期間は決まっている

検査の種類にもちろん寄りますが、出生前診断は10週〜21週の間に受けることができます。およそ妊娠3ヶ月〜5ヶ月程度の間ですね。

繰り返しになりますが検査可能な期間は検査の種類によります。中には15週までしか受けられない検査もあります。また後にご紹介しますが、確定診断もこの期間内に受ける必要がありますし、さらに、中絶ができるのは21週6日までです。

こんな感じで受けられる期間に制限があります。その期間を逃さないように早めに取り扱いのある病院を受診してカウンセリングや予約を済ませておいて、受けられる期間になったらすぐに検査を受けられるように準備を進めることができればベストですね。

出生前診断の種類についての詳細は、NIPT(新型出生前診断)コンソーシアムのページにまとまっていますので、ご紹介しておきます。

理由その3:出生前診断は通常2回受ける必要がある

出生前診断にはいろいろ種類がありますが、ざっくり分類すると

ポイント

  • 超音波検査や血液検査のような母体への危険の小さいスクリーニングのための検査
  • 絨毛検査や羊水検査のような1/300程度の流産のリスクを伴う確定診断のための検査

の2種類があります。それぞれ受けられる期間が決まっています。

基本的にスクリーニング検査を受けた後に確定診断を受けるのが通常の流れです。

検査は1回だとなんとなく先入観を持っていた気がするのですが、2回受けなければなりません。その分、もちろん時間がかかります。早めに1回目の検査をパスしておけば、2回目の確定診断のための検査や、陽性だった場合の中絶手術に余裕を持って臨むことができます。

受診が遅いとスクリーニングのための検査をすっ飛ばしてはじめから確定診断のための検査を行う場合もあるようです。

理由その4:出生前診断の結果が出るのには時間がかかる

出生前診断は検査の種類によりますが、大抵の場合、検査してから結果が出るまでに数週間を要します。検査を受けたらすぐ結果がわかるわけではありません。

また、先程ご紹介したように出生前診断では確定診断のためには検査を2回受ける必要があります。

仮に1回目の検査で新型出生前診断(NIPT)を受けて2週間、2回目の確定診断のための羊水検査で2週間、検査結果を得るのにかかったとすると、合計で4週間もかかります。中絶できるのが21週6日までですので、妊娠17週で1回目の検査を受けるとギリギリかアウトです。

これが盲点かなと思います。これだけで1ヵ月くらいロスしてしまいます。早め早めの検査が重要ですね。

理由その5:確定診断が出てから中絶するかどうか決断しなければならない

確定診断の結果が陽性であった場合、いよいよ中絶するかどうかを決断しなければなりません。出生前診断を受けると決めた時点ですでに、陽性であれば中絶しようと決めておくことが多いのかもしれませんが、少なからず心の葛藤があると思います。

もし、確定診断の結果が出るのが中絶可能期間のぎりぎりになったりすると、わずかな時間で中絶するかどうかの決断を迫られるケースも起こりえます。

理由その6:中絶できる期間が決まっている

すでに何度か出てきましたが、中絶できるリミットは21週6日です。ここまでにすべての検査を確認して、中絶手術を受けるための準備を終えている必要があります。

すでにご紹介しましたとおり、出生前診断を予約したり、検査結果を待ったりしているだけで1ヶ月以上かかってしまう可能性があります。

それらの期間を考慮すると、出生前診断の取り扱いのある病院を早めに受診することが必要になりますよね。

まとめ

出生前診断はデリケートな問題ではありますが、高齢出産になればなるほど真剣に向き合う必要があると思います。

ただ、妊娠できた喜びに溢れると思われる妊娠初期の2〜3ヶ月頃から病院で出生前診断のカウンセリングを受け始めないと出生前診断を適切な時期に受けることはだんだんと難しくなってきます。

つらつらと書いてきましたが、冒頭にも書いたように我が家では結局出生前診断を受けませんでした。その理由を列挙すると、

  • 妊娠してから時間が経つにつれて愛着が湧いてきたこと
  • 確定診断の検査結果が出るまでの間、不安な気持ちで過ごさなければならないこと
  • 出産時の年齢が20代で先天性疾患のリスクが小さかったこと
  • 確定診断の絨毛検査や羊水検査では流産のリスクがあるため受けたくなかったこと

みたいな感じです。これらを踏まえて、我が家では出生前診断を受けないことにしました。ただ、次の出産が35歳を超えてくるようなら違った判断になるかもしれません。出生前診断を受けるベジ年齢についてはこちらの記事をご覧ください。

出生前診断は重要な問題であるにもかかわらず、全体像がわかりづらいです。さらに、情報収集に手間取っていたり悩んだりしていると、出生前診断を受けられる期間を逸してしまうことにもなりかねません。

私自身、出生前診断を受けるかどうか迷っていた当時はここまでご紹介してきたように時間が非常にかかることなんて知らなかったですし、新型出生前診断(NIPT)も35歳以上しか基本的に受けられないことも知りませんでした。もし悩んでいた当時に出生前診断を受けたいという結論に至っていたとしても、妊娠の週数からして受けられるかどうか微妙な時期だった気がします。

特に初産の場合には、色々考えたり調べたり準備したりすることがあって、出生前診断に対する深い理解がないまま、我が家と同様に時が過ぎてしまっている方が多いかもしれないと思い、この記事を書きました。

出生前診断で悩まれている方の一助になれば幸いです。

出生前診断についての詳細はこちらの記事を合わせてご覧ください。

2018年10月17日

Posted by Canteen