【レビュー】『マーケットの魔術師』投資家必見!勝ち続けるトレーダーの共通点

2018年5月2日お金

Canteenです。

Amazon Prime会員の特典の1つであるPrime Readingに『マーケットの魔術師』が追加されてたので、読んでみました。前に立ち読みでサラッと読んだことあったのですが、投資の本としても、また様々な投資家の昔語りがあり普通の読み物としても面白い内容です。

書かれているのは、トレーディングで信じられないような成功を収めたトレーダーらへのインタビューで、主に書かれているのは以下の事項です。

  • どのようなきっかけでマーケットに興味を持つようになったのか
  • 過去に犯した最悪の失敗とそのことから何を学んだか
  • 自ら構築したトレード法の裏にある概念
  • 心理的および性格的に、自分のどういう資質が成功をつかむカギになったのか
  • トレーディングで大半の人が犯す過ち、また「大多数の人の認識」の特徴である間違った考え方

これらが様々なトレーダーのそれぞれのエピソードから語られています。1つ1つのエピソードを紹介していってもしょうがないので、これは多くの投資家に共通しているとか、ここが成功者のポイントかなと感じた部分をかいつまんでご紹介していきます。

本書を読めば、成功している(勝ち続けている)トレーダーに共通する哲学や信条、トレードに対する具体的な手法を学ぶことができます

洋書が置かれた魔女の机
洋書が置かれた魔女の机

 

プロローグ 著者自身の体験談

著者自身少ない元手(1万ドル)から10倍以上(10万ドル)にするという荒業を1度ならず2度も成し遂げています。にもかかわらず、それ以上に儲けることが難しかったという言います。

その個人的な疑念に対する答えを知りたいと思い、本書を書き上げたとのこと。

 

トレーダーへのインタビュー

トレーダーへのインタビューがまとまっています。中には、ジム・ロジャーズのインタビューも含まれています。ここでは、インタビューの内容がどんな感じの内容か掴んでいただければと思い、一部をかいつまんでご紹介していきます。

 

マイケル・マーカス

10年で2500倍のリターンをあげたトレーダーです。そんな彼の始まりも、我々と同じように無知なまま相場に飛び出し、はじめのうちは失敗続きだったことが赤裸々に書かれています。成功者たちもはじめのうちはそんな時代もあったのかと思うと、我々にもチャンスがあるように感じますね。彼はコモディティを中心に、為替や金、株式のトレードも行ないます。

彼のエピソードで興味深かったのは、

  • 非常に多くの取引回数をこなしている。
  • 負けが込んでも、決して諦めず粘り強くトレードに参加し続けている。
  • 自分にないものをもつ良きトレーダーとの出会いがあり、彼らから素直に多くを学んでいる。
  • 大きな失敗から学んでいる。
  • 大きなトレンドに大胆に乗っかっている。
  • 相場をよく観察し、不自然な動きを察知している。
  • トレード参加者やトレードのトレンドの変遷についてよく理解している。
  • 負けん気が強い。

 

ブルース・コフナー

彼は政治学を教える学者でしたが、政治家への転向を目指したものの資金が足りず、その後、気に入った職を探しているうちに金融市場に興味を持つようになります。そして市場や経済についての本を読み漁り、中でも金利、特にイールドカーブに着目します。日銀の黒田総裁も好きなやつですね。そうした背景から彼は金利先物からトレーダーライフをスタートしました。

彼のエピソードで興味深かったのは、

  • トレードに全精力を傾ければ、必ず成功できるという信条に疑念がない。
  • トレードに間違いはつきもので、その反省を繰り返していき、その後に成功すれば問題ないと考えている。
  • トレーダーには2つの大切な要素、1つ目は、想像もできないようなことが起こりうることを理解していること、2つ目はトレードのプレッシャーの中にあっても平静さを保ち判断できること、これらが必要だと考えている。
  • チャートをよく分析している。具体的には、市場で参加者がどのような投票を行っているか観察するため、細かい値動きを見ている。チャートを観察することで、これから予想される変化や市場の不均衡を察知している。
  • ポジションを持つ場合、予めどこで手仕舞うのかを決めている。どこでストップするかはテクニカル的に見て決めており、それによって自ずとポジションサイズも決まってくる。

 

リチャード・デニス

彼は400ドルを2億ドルにしています。一方、非常に大きな敗北にも耐えており、彼のファンドのいくつかはトレードを休止せざるを得ない、50%の運用停止ポイントに達するほどでした。彼の印象的な特徴は、このような困難な状況においても精神的な影響をほとんど受けず耐えうるということでした。彼は自分の基本的なトレード戦略に従っていればやがて結果は改善してくると信じているので、そのような時期においても彼の自信は揺らぎません。

彼のエピソードで印象深かったのは、

  • 損切りのルールを持つことで、精神的なプレッシャーを回避している。
  • 一定の金額を損すると、自分の判断に影響するということも学んでいる。そのため、トレードで損を出したら、次のトレードをする前にある程度時間を空けている。
  • どんな悪い状況でも自信を持ってトレードルールに従って取引している。
  • 個々のトレードを見れば、それはほとんどすべて運であり、問題は戦略のとり方である。すなわち、毎回53%の確率でうまくいく方法をとったとしたら、それは長い目で見れば100%うまくいく。
  • 彼はトレードについての観察や思いついたことを書き留めており、研究と反省を繰り返していた。

 

ゲーリー・ビールフェルド

ビールフェルドは25年前、ほんの2,000ドルの資金でトレードを始めました。最初、彼の資金は非常に小さかったので、当時農産物価格がかなり不振であった中でも、最も単価の安い先物だったトウモロコシでしかトレードを始められませんでした。

彼のエピソードで印象深かったのは、

  • 最も重要なことは、損切りは早く、利食いは長くであると考えている。
  • 規律と忍耐を習得するのに最も良い方法は、トレードする前に、トレードについてじっくり考えることだと考えている。深く考えた上での長期的な展望と、相場が動くに従って動かしていくストップ・オーダーを組み合わせている。自分の展望をじっくり練り上げ、相場のトレンドが変わったときにどのように手仕舞うかという戦略を持っていれば、利が乗っているポジションをより長く持ち続けられるようになると考えている。
  • 一番重要なのは規律、二番目は忍耐、三番目は相場に入っていく勇気、四番目に潔く損を出せること、五番目に、勝ちたいという強い願望。

 

ウィリアム・オニール

ウィリアム・オニールは根っからの楽天家で、アメリカの経済システムおよびその可能性の熱烈なファンです。「アメリカには毎年大きなチャンスがある。準備をして待ち、チャンスをとらえよ。小さなドングリが大きな樫の木になるのを目にするだろう。忍耐強く努力すれば何でもできる。やれるはずだ。成功へのあなたの決意が一番大事なのだ」とオニールは言います。

のエピソードで印象深かったのは、

  • 株式市場のチャートの動きと出来高について、よく分析している。すなわち、市場平均が天井を打つ場合の出来高や先導株の動向、さらに株式市場の動向を見極める上で長期金利、騰落ライン(値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の差)についてよく研究している。
  • 1銘柄の損を何%までと予め決めている。躊躇なく自動的に成行で売る。
  • 資金が5,000ドルの投資家は1~2銘柄、1万ドルなら3~4銘柄、2万5,000ドルで4~5銘柄、5万ドルで5~6銘柄、そして10万ドル以上でも6~7銘柄程度取引することを推奨している。
  • 株の出来高は需給の指標であり、重要なポイントで出来高が増えるというのは、株価が動意づいていることを示す貴重なヒントと考えている。

 

ジェームス・B・ロジャーズ・ジュニア

ジム・ロジャーズは1968年にわずか600ドルで株式のトレードを始めました。1973年、パートナーのジョージ・ソロスとクオンタム・ファンドを設立しました。クオンタム・ファンドは最高のパフォーマンスを上げたヘッジファンドのひとつとなり、1980年、多少の財産を築いたロジャーズは引退しました。ロジャーズの言う「引退」とは自らのポートフォリオを運用することであり、そのために相当のリサーチが継続されています。

彼のエピソードで印象深かったのは、

  • トレードするときには絶対の確信があるときだけやる。でなければやらない。投資にあたって誰もが学ぶべきルールは、そうでないのなら何もしないということだ。
  • 私は道ばたにカネが落ちているまで待っている。私はただそこへ行って、拾い上げるだけだ。それまで何もしない。相場で損をした人も、「ああやられた。何とかしてこの分を取り返さなくては」と言う。できっこない。何かを見つけるまで、じっと待つべきだ。
  • 株式市場では何が起こっても不思議はないということだ。なぜなら、何が起こっているのかよく理解していない多くの人々が市場に参加しているからだ。
  • マレーシアのパーム油がどうなっているかも知らずに、どうしてアメリカの鉄鋼会社に投資ができると思う。前にも説明した通り、すべてが大きなものの一部なのだ。変化し続ける三次元パズルなのだ。

 

勝ち続けるトレーダーに共通するポイント

以上は、一部のトレーダーインタビューの中でもさらにごく一部の抜粋です。彼らに共通する投資スタンスや信条、ルールといったものを挙げてみると、

  • 毎日相場に多くの時間を費やして向き合って、日々研究している。
  • 非常に多くの取引回数をこなしている。
  • 負けが込んでも、決して諦めず粘り強くトレードに参加し続ける。
  • 自分にないものをもつ良きトレーダーとの出会いがあり、彼らから素直に多くを学んでいる。
  • 大きな失敗から学んでいる。
  • 自分自身にあったトレーディングスタイルを規律をもって貫いている。
  • 厳格なリスク・コントロールが非常に重要だと考えている。
  • 損をすることは市場参加への参加料として、当然のものと考えている。
  • 自分のトレードに強い自信をもっている。
  • 市場は常に変化し続けているということを認識している。
  • トレードの誤りに気づいたら、即座にポジションを解消している。
  • 損切りは早く、利食いはじっくりの原則を守っている。

これだけご覧になっても、なかなか説得力がないかもしれません。ただ、勝ち続けているトレーダーの誰しもが、投資スタンスやルールは違えど、同じようなことをインタビューで述べているのはとても印象的でかつ、非常に説得力があります。勝ち続けているトレーダーは勝つべくして勝っていることがわかると思います。

長くトレーダーをやっている人には常識かもしれませんが、本書では投資経験の浅い人には実践的なトレーディングテクニックや市場に対する見方、リスクコントロールについても学ぶことができます

以上、『マーケットの魔術師』のレビューでした。ホントにオススメの一冊です。これを読まずしてトレードをするのはおすすめできません。皆様のトレーダーライフの一助となれば幸いです。マーケットの魔術師シリーズは複数冊ありますので、ご紹介しておきます。

2018年5月2日お金

Posted by Canteen